オレンジレンジ とい えば

商品を探すタイプから探す産地から探すサイズから探す品種から探す価格から探す特集・ワインの読み物サービス公式アカウントご利用ガイド未成年者の飲酒は法律で禁止されています。飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。 「オレンジワインって何?」という方に、今や赤・白・ロゼに続く第4のカテゴリーとして認知されたオレンジワインについて徹底解説!流行の理由やその製法、歴史をご紹介します。目次その名前からオレンジで造ったフルーツワインを想像してしまいがちですが、オレンジワインはれっきとしたワインの一種。オレンジワインは、白ブドウを使って赤ワインのように造ったオレンジ色のワインです。黒ブドウを使って白ワインのように造るロゼワインと対極の存在と言えるでしょう。オレンジワインの味わいは、アプリコットやオレンジピールなどのアロマティックな白ワインのような香りと、赤ワインのような渋味と苦味を併せ持った飲みごたえのある味わいです。ちなみに、この「オレンジワイン」という呼び名はイギリスのワイン商が2000年代に作った造語で、オレンジワインの伝統的な産地であるジョージア(グルジア)はアンバーワインという名称を使用しています。「ロゼワインと対極の存在と言われても…」という方のために、各ワインの製法を図でご説明します。かなり簡略化しているのでご了承ください。まずは基本的な赤ワインからご説明します。赤ワインは、破砕した黒ブドウの果皮を果汁と一緒に発酵し醸すことで、果皮に含まれる青や赤色の色素(アントシアニン)が溶出し、赤ワインになります。続いて、最もシンプルな製造法が白ワインです。白ブドウを破砕し、果皮や種子を除いた果汁だけを発酵させることで、透き通った白ワインになります。ロゼワインの製法はいくつかありますが、図は直接圧搾法と呼ばれる最もシンプルな製法。黒ブドウを圧搾する際に、果皮から色素が移りピンク色になった果汁を、白ワインと同様に醸造するだけです。オレンジワインは、原料が白ブドウなだけで赤ワインと同じプロセスで造られています。ただし、白ブドウの果皮中にアントシアニンが含まれていないので、赤色にはなりません。代わりに黄色系色素が溶出することで、オレンジに近い色調になります。 オレンジワインがロゼワインと対極の存在という理由がお分かり頂けたでしょうか。オレンジワインとロゼワインは、それぞれ「白ブドウで造る赤ワイン」、「黒ブドウで造る白ワイン」と言うことも出来ます。オレンジワインは、大昔からジョージアで造られていましたが、広く知られていませんでした。それが今になって新しいカテゴリーとして認知されたのには、二つの理由があります。これがブームとなった最大の理由で、オレンジワイン流行の原動力です。通常、白ワインは自然のしかし、オレンジワインは赤ワインと同じようにタンニンがあるため、亜硫酸の添加を控えたワイン造りが可能。ここに目を付けたのが、世界的ブームとなっているナチュラルワインの生産者です。彼らは、白ワインをオレンジワインとして造ることで、自分たちのワインへの添加物を少なくすることができました。そうして添加物の少ない最新のワインとしてナチュラルワインブームに乗り、世間に認知されました。つまり、オレンジワインブームはナチュラルワインブームの派生の一つだと言えます。しかし、現在ではナチュラルワイン生産者以外もオレンジワインを造るほど一般的なカテゴリーになっているので、必ずしもオレンジワイン=ナチュラルワインではありません。もう一つの理由は、フードフレンドリーさ。オレンジワインの独特な厚みのある味わいは、ワインと相性があまり良くない料理ともマッチします。例えば、辛い香辛料を使ったインド料理や韓国料理は、白ワインでは繊細すぎ、赤ワインでは強い渋味が辛味と喧嘩してしまうので、ワインを合わせることが難しい料理です。しかし、そんな料理と中間のオレンジワインは良く合います。ここに目を付けたのが、世界のトップソムリエたち。オレンジワインは、今までになかった面白いフードペアリングが可能だったため、彼らがレストランで提供し、従来のファインワイン消費者に認知されることに繋がったのです。オレンジワインの起源は、ワイン発祥の地と言われるジョージア。ブドウの故郷コーカサス地方に位置し、8000年も前からワイン造りをしている国です。ジョージアでは、伝統的にクヴェヴリと言われる土中に埋めた陶器の中で、白ブドウの果皮や種を果汁と一緒に発酵させて白ワイン(オレンジワイン)を造っていました。しかし、ジョージアは旧ソ連の支配下にあり、国際市場には出まわらず忘れ去られたワインでした。そんなオレンジワインを現代に復活させたのが、イタリア・フリウリ州の生産者グラヴナー。理想のワインを造るため、様々な発酵方法を試していたヨスコ・グラヴナー氏は、ジョージアワインにインスパイアを受け、1998年に初のオレンジワインを造りました。このオレンジワインがジャーナリストから高い評価を受け、イタリアの自然派ワイン生産者たちに瞬く間に広まりました。ここからオレンジワインの再興が始まります。さらに近年ではジョージアワインが流通し始めたこともあり、オレンジワインはさらに一般的に。ヨーロッパの国々はもちろん、オーストラリアやカリフォルニアなど新世界でも造られているほどです。オレンジワインはどんな白ブドウでも造ることが出来ますが、よく使われるブドウ品種をご紹介します。芳香性が高いヴィオニエやゲヴェルツトラミネールなどは、よく使用される品種の一つ。果皮にはブドウの香り成分が多く含まれているので、それをさらに抽出するために醸し発酵が行われることが多いです。ジョージアのルカツティリのように、酸味の強い品種が使われることも多いです。理由としては、オレンジワインは茎ごと醸し発酵を行うことにより、茎に含まれるカリウムと酸が結合し、出来上がるワインの酸味が落ちてしまうため。もともと酸の豊富な品種を使うことにより、酸味とタンニンを備えた長期熟成も可能な高品質ワインに仕上がります。 その他にもピノ・グリなどやや骨格のゆるい白品種で、タンニンを骨格としたワインが造られることもあります。色々とご説明しましたが、オレンジワインの味わいは独特で飲んでみないとわかりません。しかし、醸造方法によっては荒々しいタンニンやクセのある香りがあり、飲みにくいものも多々見受けられます。そこで最後に、初心者におすすめのオレンジワインをご紹介します。まだ飲んだことがない方は、ぜひ一度試してみてくださいね。山梨の老舗ワイナリー、サドヤが甲州で造るオレンジワイン。オレンジワイン特有の厚みと広がりがありますが、比較的短時間の果皮との接触で造られるため優しい味わいで、初めてオレンジワインに挑戦する人におすすめです。もう少し本格的なオレンジワインに挑戦してみたい方にはこちら。ジョージアの代表的な土着品種であるルカツィテリを伝統的なクヴェヴリ醸造で仕立てる1本。ジョージアのオレンジワインらしいしっかりとしたタンニンが印象的な骨格のある味わいながらも、柔らかな酸やほのかな甘さが絶妙に調和した飲みやすい仕上がりです。 JSA認定ソムリエ / WSET® Level3

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