愚行録 育児放棄 理由

犯人や結末の意外さはもちろん、タイトルにもなっている「人間の愚かさ」を突きつけられるようなストーリーが印象的です。というわけで今回はそんな「愚行録」のネタバレ！Contentsまずは、あらすじからチェック！1年前に起きた一家四人惨殺事件。夫はエリートサラリーマン、妻は美人で、子供兄妹2人も可愛らしく躾が行き届いている…そんな理想的な「幸せな家庭」いまだに解決されていないこの事件、なぜ順風満帆な田向一家があんなことになってしまったのだろうか？事件の真相を探る田中は、被害者夫妻と関わりのあった人々にインタビューをしていく。インタビューを続ける田中は、人によって語られる「田向夫妻」の人物像が異なることに気がつく。そして、事件の犯人は？小説「愚行録」の冒頭はとある別の事件の話題から始まります。 そして物語は本筋へ。6人の関係者が田向夫妻についてそれぞれの印象を話していきます。田向夫人のことを「清楚」「無邪気」「品が良い」と評価する人物がいる一方で、4人目の語り部（大学の同級生）である宮村は夫人のことを「性格が悪い」と語りました。宮村は語ります。 田向夫人は慶応大学の外部生田向夫人は美人だが家柄が良くなく、内部生と付き合いたがっていた「田中光子」という同級生に次々に内部生の男を紹介していた。しかし、光子はいつも体だけもてあそばれて、すぐにフラれてしまう。それでも田向夫人は光子に男を紹介し続けた。まるで「都合のいい女」を斡旋していたかのように…。 こう語った宮村は、その後通り魔にあって亡くなってしまいます。 また、夫についても「頼れる人」という評価がある一方で、酷い女性関係や同期の左遷などの黒い噂が語られました。そして、小説「愚行録」ではインタビューの間に「誰かわからない女性」が「お兄ちゃん」に向けて語る謎の独白が差し込まれています。 ・冒頭で少しだけ触れられた育児放棄による逮捕事件・田向夫妻の黒い噂と、夫人が光子に行っていた男の紹介・独白する「女性」と、女性が語りかける「お兄ちゃん」これで真相にたどり着くためのピースが揃いました。続いては犯人・結末が明かされる「解決編」です！最初に結論を言ってしまうと、田向夫人が紹介した男たちにもてあそばれた女性です。彼女は両親に虐待されながら育ち、家柄の良い金持ちの男と結婚することで惨めな過去から抜け出そうとしていました。だから、光子は次々に男を紹介してくれる田向夫人にはむしろ感謝していたのです。そう、犯行の理由はでは何故、光子は凶行に及んだのでしょうか？ 未婚の母となった光子は、ある日たまたま田向夫人を見つけます。いつまでも若々しく、利発そうな子供たちを連れて幸せそうで、高級なスイーツでも値段を気にすることなく買っていく田向夫人。それは光子にとって「世間の不公平さ」以外の何物でもありませんでした。そうして何かが狂ってしまった光子は犯行に及んでしまった、という流れですね。 また、田中光子は物語の間に差し挟まれた「独白」の主でもありました。では、光子が語りかけていた「お兄ちゃん」の正体とは？彼は光子が唯一頼れる肉親で、光子の罪が露見する可能性を調べるためにインタビューを行っていたのでした。そして、その結果、記者・田中は宮村 最後に、物語冒頭で語られたこの事件で逮捕された母親というのも、実は田中光子のこと。光子は田向一家の事件の犯人としてはバレていないものの、別件ですでに逮捕されていたのです。光子は、自身も虐待されて育ったために、子供を虐待しているという感覚はありませんでした。むしろ光子は子どものことを愛していたのです。「イヤミス」らしい後味の悪い結末でした。ではタイトルの「愚行」とはいったい何を指すのでしょうか？もちろん、これらも「人間の愚かさ」です。しかし、実は小説「愚行録」で描かれている愚かさはそれだけではありません。6人の語り部彼ら、彼女らは自分たちの価値観に基づいて他人宮村は田向夫人ことを「性格の悪い女」「自分は興味がなかった」と言いつつも、一方では「貶めたいわけではないんです」と前置きして、田向夫人がいかに醜い人間であったかについて細かく語ります。対して6人目の証言者・尾形はこう語りました。「宮村は田向夫人にコンプレックスを抱いていて、妬んでいた」彼らは客観的に田向夫妻のことを語っているようで、実は自分のコンプレックスや妬みなどの「自分語り」をしていたとも言えます。解説にある言葉人が人に抱くネガティブな感情、それを隠したり正当化したりしようとする言葉からにじみ出るドロッとした本心。「愚か」なのは6人の語り手でもあり、また私たち読者もそうなのかもしれません。 …やっぱり、イヤミスな作品ですよね（笑） 貫井徳郎「愚行録」が映画化！妻夫木聡さんが事件を探る記者・田中役を、満島ひかりさんが田中の妹・光子を演じます。ネタバレの後だと、このキャストと配役に「おおっ」と衝撃を受けますよね。事件の犯人や結末はもちろん、人間の「愚かさ」を突きつけられるような作品「愚行録」イヤミスやドロッとした作品が好きな方におススメしたい映画です。U-NEXTなら初回登録から31日間無料！もらえるポイントを使えば、最新作でも>>見放題動画は充実の180,000本！<<今すぐ無料体験を楽しめる動画配信サービスをまとめました！

どうも、夏蜜柑です。見終わった後もスッキリしない「イヤミス」の傑作。後半のどんでん返しは衝撃的で、まったく予想外でした。暗い色調の映像も独特で、じわじわと迫ってくるような不気味さ、気持ち悪さがあります。この記事の目次エリートサラリーマンの夫、美人で完璧な妻、そして可愛い一人娘の田向一家。絵に描いたように幸せな家族を襲った一家惨殺事件は迷宮入りしたまま一年が過ぎた。週刊誌の記者である田中（妻夫木聡）は、改めて事件の真相に迫ろうと取材を開始する。ところが、関係者たちの証言から浮かび上がってきたのは、理想的と思われた夫婦の見た目からはかけ離れた実像、そして、証言者たち自らの思いもよらない姿であった。田中武志……妻夫木聡この映画の原作は、第135回（2006年上半期）直木賞候補にもなった作品です。貫井徳郎さんの作品は、「誘拐症候群」「殺人症候群」「乱反射」の3作品をドラマ化に合わせて読みましたが、どれも面白かったです。「愚行録」は未読ですが、映画を見たら原作が読みたくなりました。映像も音楽も全編通して暗く、重い雰囲気が満ち満ちてます。主人公・田中武志は、週刊誌の記者。田中は妹の弁護士である橘美紗子と連絡を取り合う一方で、事件発生から1年経った今も真相が解明していない「田向一家惨殺事件」について記事を書くため、取材を進めます。取材を進める田中の表情や態度はほとんど変わらず、淡々としています。前半は、彼らの回想シーンによる被害者の過去（主に大学時代）が描かれます。わたし、この段階でちょっと引っかかったんですよね。こういう場合、だいたい事件の直前に会っていた人の話を聞くもんでは？もっと近い人がいくらでもいるだろうに。4人の証言者が語ることによって浮かび上がったのは、田向浩樹と田向友希恵の醜悪な裏の顔でした。自分が勝ち組になるためなら、人の心を傷つけても何とも思わない。被害者の愚行を嬉々として語っている証言者たちもまた、愚かに見えます。同時進行で描かれていた、主人公の妹・光子。若い母親に望まれずに産まれ、育児放棄されたこと。その父親を殴って追い出してくれた兄のこと。その頃、田中のもとに、宮村淳子から電話がかかってきます。その人間こそ、光子でした。光子は、友希恵の男友達らにオモチャにされていました。淳子の話を淡々と聞いている田中。田向一家を殺したのは田中だったのか！でも、違うんですね。田向一家を殺したのは、光子でした。あんなに酷いことをされたのに、それでも友希恵に憧れていたという光子。町で偶然友希恵を見かけ、微笑みかけて声をかけようとしたら無視されてしまう。きっと光子は、心の中にいる兄の田中に語りかけていたのでしょう。田中と光子は、重大な秘密（罪）を共有していました。田向一家惨殺事件の犯人が光子であること。映画でははっきりと明言していませんでしたが、間違いないと思います。だから事件の取材だと言って、関係者に話を聞きに行った。光子の娘・千尋が死んだとき、田中は何を思って立ち尽くしたのでしょう。悲しみや怒り、絶望もあったと思います。バスに乗った田中が、妊婦に席を譲るラストシーン。田中が素直に席を譲る気になったのは、心を埋めていた不安が消え去ったからかもしれません。もしかしたら。次の記事 夏蜜柑 映画「愚行録」の原作は貫井徳郎氏。 意表をついたオチには定評があり、私も以前「慟哭」という作品にて見事に作者の術中にはまった。 他にも妻夫木聡主演でドラマ化にもなった「乱反射」もおすすめの1つだ。 映画「愚行録」を見たならこれもおすすめ. 映画「愚行録」には現在と過去、2つの時間軸が存在しています。現在の時間軸…主人公・田中の妹が育児放棄によって逮捕され、子供は生命の危機。妹の光子は精神鑑定にかけられている。過去の時間軸…記者である田中が調査している約1年前に起きた「田向家惨殺事件」物語が進むにつれて観客の興味は「誰が1年前の事件の犯人なのか？」という点に集中していきますが、そこにいきなり「光子」の存在が浮上してきて、2つの時 … 愚行録を視聴するには、fodプレミアムで【無料】で視聴できます！ 大人気「愚行録」は「fodプレミアム」で第1話から全話までフル動画配信中です！無料お試し期間中（一ヶ月間）に解約すれば利用料金は0円で愚行録を視聴できます … ※以下、ネタバレ注意！ 小説「愚行録」の冒頭はとある別の事件の話題から始まります。『育児放棄による女児が亡くなった事件で、母親が逮捕』 そして物語は本筋へ。6人の関係者が田向夫妻についてそれぞれの印象を話していきます。田向夫人のことを「清楚」「無邪気」「品が良い」と評価する人物がいる一方で、4人目の語り部（大学の同級生）である宮村は夫人のことを「性格が悪い」と語りました。宮村は語ります。 田向夫 … 田中武志……妻夫木聡田中光子……満島ひかり田向浩樹……小出恵介宮村淳子……臼田あさ美稲村恵美……市川由衣夏原（田向）友希恵……松本若菜尾形孝之……中村倫也山本礼子……松本まりか渡辺正人……眞島秀和橘美紗子……濱田マリ杉田茂夫……平田満武志と光子の母……山下容莉枝村本……小松勇司武志の上司……髙橋洋

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